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婦人科疾患の説明

◎ 月経トラブル: ①生理の痛みや量、生理前の不調、生理不順、不正出血などは生活の質を下げるだけでなく、病気が隠れているかもしれません。様々な方法がありますのでお気軽にご相談ください。
◎ 子宮・卵巣の病気: ②子宮筋腫③子宮腺筋症④子宮内膜症・子宮体がん・ ⑤卵巣嚢腫・卵巣がんなど
◎ デリケートゾーンの症状・性感染症:かゆみ、おりものの量やにおいが気になる方など
◎ 更年期障害:女性ホルモンの変化が大きい時期を少しでも快適に過ごすために、長寿時代を健康に生きるために

01生理痛について

01生理痛について

女性なら誰もが経験する悩み・・・我慢していませんか?
毎月、生理がやってくるたびに「生理痛がつらくて・・・」と憂鬱になる女性も多いのではないでしょうか。 生理痛は、生理の期間に起こる下腹部痛、腰痛など骨盤を中心とした部位の痛みの事で、生理が始まった初日から2~3日目にピークを迎えます。
お腹が張ったり、ズキズキ痛んだり、腰が重たかったり・・・その症状は人によって様々です。 また、症状の重さには個人差があり、普段の生活に支障が出るほどの症状がある場合は「月経困難症」という病気かもしれません。
痛み以外にも吐き気、食欲不振、下痢、頭痛といった症状が同時に現れることも多く、月経困難症の女性にとって生理の期間はとてもつらいものとなります。
月経困難症には2種類あり、1つは原因となる病気があるために起こる「器質性月経困難症」、もう1つはとくに原因となる病気がないのに起こる「機能性月経困難症」です。

*器質性月経困難症
体の臓器(子宮など)に病気があるために起こる月経困難症。
原因となる病気には子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などがあります。
*機能性月経困難症
体の臓器に原因はなく、プロスタグランジンというホルモンの影響で起こる月経困難症。

02子宮筋腫

02子宮筋腫

子宮筋腫は子宮筋層にできるこぶのような良性腫瘍です。
筋腫の位置や大きさ、個数によって症状はさまざまです。
≪症状≫
貧血症状(めまい・立ちくらみなど)、経血量の増加、不正出血(月経次期以外の出血)、月経痛、不妊など

03子宮腺筋症

03子宮腺筋症

子宮腺筋症は子宮内膜組織が子宮筋層の中にできる病気です。
子宮筋層の中にできた組織が月経のたびに増殖と?離を繰り返し、さまざまな症状を引き起こします。
また、病気が進むにつれて子宮筋層が厚くなります。
≪症状≫
月経痛、経血量の増加、出血持続日数の延長など

04子宮内膜症

04子宮内膜症

子宮内膜症は子宮内膜組織に似た組織が子宮周囲の臓器(腹膜、卵巣など)にできる病気です。
病巣にできた組織が増殖と剥離を繰り返すことで、炎症や癒着を引き起こすため、さまざまな症状がみられます。
≪症状≫
月経痛、下腹部痛、腰痛、性交痛、排便痛、不妊など

05卵巣嚢腫

05卵巣嚢腫

卵巣は親指大の楕円形の臓器で支給の左右に1個ずつあります。卵巣は細胞分裂の活発なところなので体の中 で腫瘍のできやすい臓器です。
卵巣腫瘍には、良性と悪性があり、90%は良性の卵巣嚢腫と呼ばれ、悪性のものは1割程度だと言われています
炎症をおこしている場合は痛みがあるため早期に気付くこともありますが、それ以外は腫瘍がかなり大きくなる まで本人にも自覚症状がほとんどないことが多いです。
嚢腫が小さく、症状がさほどないうちは経過観察が一般的です。
症状が強いものや、腫瘍の大きさが6~7㎝以上となると手術となります。
症状にもよりますが、腫瘍部位のみ摘出する嚢腫核出術と卵巣嚢腫が発生した方の卵巣を摘出する卵巣摘出術 、卵巣と卵管を摘出する附属器摘出術の3つのうちからどれかを選択することになります。
次のような症状に気づいたら、早めに受診しましょう。
※周囲の臓器を圧迫するため頻尿や便秘、下腹部痛や腰痛がでてくる。
※おなかが大きくなる。(悪性腫瘍では腹水がたまる)
※下腹部やわき腹にしこりが触れる

治療方法

≪薬物療法≫
(1)鎮痛剤(痛み止め)
痛みを取る治療で、生理痛の原因そのもには効きません。通常他の治療と併用しながら、生活の質を上げていきます。
我慢できなくなるまで痛み止めを飲むのを我慢しているという方もいますが、安心して使っていただけるようご相談に応じます。
(2)漢方薬
生理痛で辛い方の中には漢方薬がよく効く方もいます。当帰芍薬散、加味逍遥散、桂枝茯苓丸などを使いますが、患者さんの体にあったものを見つけていきます。
(3)レボノルゲストレル放出IUS(子宮内システム)
IUSとはIntra Uterine Systemの略で、黄体ホルモンであるレボノルゲストレルを子宮の中に持続的に放出する子宮内システムです。 子宮に中に入れて使用します。子宮内膜に直接作用して、増殖を抑えることにより経血量を減少させたり、月経痛を緩和します。 月経次期以外の出血などが見られる場合があります。
一度挿すると最長で5年間効果が持続します。主に出産経験のある方が適応です。
(4)卵胞・黄体ホルモン混合剤
卵胞・黄体ホルモン混合剤は卵胞ホルモンと黄体ホルモンを含んでおり、月経困難症に適応を持つものや避妊の適応を持つOC(ピル)と呼ばれるものなどがあります。 女性ホルモンの分泌を抑え、排卵と子宮内膜の増殖が抑制されることにより経血量を減少させたり、月経痛を緩和します。 吐き気、頭痛などがみられることがあります。 また、重い副作用として血栓症に注意が必要です。主に40歳未満の方に適しています。
(5)黄体ホルモン製剤
黄体ホルモン製剤は、子宮の病気がある場合に使用されます。子宮内膜の増殖を抑えます。 また、病巣に直接働き病巣を小さくします。子宮内膜の増殖を抑えることにより経血量の減少や月経痛を緩和します。
月経次期以外の出血などが見られる場合があります。どの年代の方にも適しています。
(6)GnRHアナログ製剤
GnRH製剤は子宮の病気がある場合に使用されます。女性ホルモンの分泌を抑え、月経と排卵を止め、一時的に閉経状態をつくることにより病巣を小さくします。 その結果、経血量の減少や月経痛を緩和します。
更年期障害(のぼせ、ほてり等)に似た症状がみられることがあります。通常6ヵ月間続けて使用します。
 
≪外科的療法≫
手術には病巣だけを摘出したり焼いたりする保存手術と、子宮、あるいは子宮・卵巣を摘出する根治手術とがあります。 以前はお腹を切る開腹手術が一般的でしたが、最近では内視鏡(腹腔鏡、子宮鏡)を利用した、体への負担の少ない手術が増えています。
子宮内膜症や子宮筋腫で行われる腹腔鏡の手術では、おへそと下腹部の数か所に穴をあけ、腹腔鏡や器具を挿入し病巣を摘出します。